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「今回は、20代の学生  スヌーピーさんからよせられた内容です。」

第1回  「依存症かな」

From  スヌーピー

私は誰かと付き合い始めると、その人に依存してしまい自分がだめになってしまいます。少し前に、3年間付き合った彼氏がいました。付き合って行くうちに、そばにいないといつもその人のことばかり考えてしまい、苦しくなるので、一緒に暮らしていました。そばにいても本当に私のことを大事に思っているのか、どんな風に思っているのか常に試そうとしてしまいます。あーしてほしい、こうしてほしいっていう気持ちがとまらなくて、要求が叶ってもちっとも満たされないし、相手のことを信じられません。自分では何もできない子になってしまい、赤ちゃんみたいにすべて依存してしまいます。やってもらえないと、不満になってしまうんです。でもいつも満たされた気持ちになれません。誰とも付き合っていないときはできたことが、誰かと付き合うとできなくなってしまいます。例えば、一人の時は自分で自分を幸せにしようってがんばれます。そんなときはとても満たされた気持ちになります。でも、誰かとつい会うと変わってしまいます。自分で自分のこと幸せに大事にする気持ちってどうしたら普通にわいてくるんでしょうか?私にとってはとても難しいのです。自分が大事に思えたら、相手に大事にされるよういろいろ尽くしたりできるだろうに。私からは何も与えられません。相手からたくさん欲しくなります。たくさんもらえてもいつも満たされません。いつのまにか依存してしまう自分に知らず知らずストレスがたまり、相手がそばにいるとすごくいらいらするようになりました。そして体にも異変が起こって、別れました。その当時は、相手から自立したいという気持ちでした。今新しい彼氏とつきあっていますが、分かれたほうがいいのかなと思います。一緒にいるとまた前の私が戻ってきます。そしてそんな自分に嫌気が差します。誰かと付き合っているときの自分が嫌いです。だらしなくて、甘えていて、相手を試していて、自分から何も与えようとしない。お互いにプラスになる付き合い方がいいと彼氏も言っていたのに、分かっていても上手くできない。今の彼氏のこと本当に好きかと自問しても好きだとは言えないです。遠くから見ていたときは好きだと思えたけど、いざ自分と付き合い出すと、そういう対象ではなくなってしまいます。誰かを愛する気持ちはどうしたら沸いてくるのでしょう。自分が愛されていることをどうしたら実感できるのでしょう。どうしたら楽しく付き合えるのでしょう。どうして自分はいつまでも満たされないような行為を報われない行為を繰り返してしまうんでしょう。こんなに依存しても相手から好かれたり、自分のこと自分で好きになれるわけないのを分かっているのに、やってしまうんです。どうしたら直るんでしょうか?

 

カウンセリングメッセージ

by  Yuriko

 あなたは、自分が自分のことを思いっきりほめるということがありますか?

 しかも、声に出してです。あるいは、鏡の前でにっこりとやさしく微笑んで。

 恋人がいようがいまいが関係なく、「自分のことを何でも認めてほめること」を実践できればだいじょうぶです。それが自愛の心です。では、その理由を説明していきましょう。

 人は誰でも、根源的に「他から承認されたい」という欲求をもっています。実はそれが、人とかかわっている大きな理由でもあるんですね。別の言い方をすれば、「自分の存在価値を実感したい」のです。なぜなら、それが「生きがい」となって、私たちの気持ちを前向きに支えてくれるからです。

 それぞれの人の夢も、なぜ追いかけたいのかという感情のもとをたどっていけば、自己実現の根本にこれらの承認欲求があるのがわかります。それにプラス金銭欲というのが、一般的には行動の動機になっています。

 例えば、幼児が親にいかにいい子だったかを懸命に報告する場面を思い浮かべてみてください。また、若者がボランティア活動や仕事に精を出す理由を想像してみてください。さらに、お年寄りが孫の面倒を見ることで張り合いができて急にしゃきっとなったという話もよく耳にしますね。

 つまり、「自分の存在価値を、他から承認されることで味わいたい」といういのは、私たちの本能なんです。だから、その感情が恋人に甘えとして出るのは当たり前。ただしあなたの問題は、その役目を常に恋人にだけ押しつけて気がつかないところにあるようです。

 あなたがどれほど深く誰かを愛しても、その人の代わりにご飯を食べることもお手洗いで用を足すこともできません。自身を活かすということすべてがそうです。代わりがつとまるのは、働いてお金を得るといった2次的な目的に限りますよね。

 これと一緒なんです。自分でするしかない、またそうしなければ意味をなさないことを、あなたは恋人に期待し続けるから、いつまでも満たされなくて苦しいのです。

 どうしてそうなったかというと、人を好きになると、無意識のうちに自己投影《恋人=自分》にしてしまうからです。でも恋人は、あなたの2次的な目的である「賞賛」はあげることができても、あなたの精神を満たし続けるエネルギーそのものにはなれません。

 あなたの人生を車に例えれば、運転席にあなたがいてエンジンはあなたの心です。恋人はあなたの人生のある期間、助手席にすわる人です。ナビゲートを頼むことはできても、あなた自身がエンジンをかけなければ前には進めません。彼ができることは、たいへんなときに車を押すことと運転手にエールを送ることだけです。

 恋人が運転してくれないと不満を抱くことは、たいへんな考え違いだったとわかりましたか? さあ、あなたの中の「自分はダメだ」という思い込みを横に置いて、恋人がいるときもいないときも、今日から自分が運転して目的地を目指すことに集中しましょう。

 まずは冒頭に書いた方法で、「徹底的に自分が自分をほめる」ことをしばらく続けてみてください。それによって内側からわいてくるエネルギーを感じましょう。それが、あなたのエンジンを発動させて自立に導くパワーです。いつでもあなたが自由に使える力です。そのうち、誰かにゆだねて生きようなんて考えられなくなりますよ。

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