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「今回は、20代の女性 ひとみさんからよせられた内容です。」

第17回  「自分の事が嫌いです」

From  ひとみ

私は小さい頃から自分の事が大嫌いです。コンプレックスのかたまりで自分の顔を見るのも嫌になるときがあります。信用していた友達にも何度も裏切られ、傷つきました。。裏切られても私は必死に友達についていきました。でももう友達に気を使ったりするのが疲れてしまいました。私は現在無職です。背中を痛めて療養しているということもありますが、一番の理由は人と接する事も怖くなってしまいました。もうこのまま死んでしまいたい・・・・。誰も私のことを知らない所に行きたいとふと思うときがあります。私は人から見れば利用しやすい人間なのかもしれません。もうどうしていいのか全然わからないんです。

 

カウンセリングメッセージ

by  Yuriko

 最近、ちょうどあなたのような「自分のことが嫌いで消えてしまいたい」「自信が持てなくて生きるのがつらい」といった内容の相談が多く寄せられます。

 自分にコンプレックスを強く抱いたり、あるいは、人生に希望を感じられないときは、おそらく誰もがそういう気持ちになると思います。私だって、真剣にそう思いつめた時期があったんですよ。

 でも、たとえあなたが、どんなに自分のことを嫌いになっても、どんなに傷つこうとも、あなたの人間としての価値は少しも減ることはありません。死んでしまった方がいい「いのち」なんて、この世にはひとつもないのですから。

 そもそもあなたの価値は、他人が決めるものではないんです。あなたの存在は、最初からすごく尊くて希少価値で、自分の判断で増えたり減ったりするものではありません。あなたの存在は、そんな些細なことに左右されるほど、軽くもなければ小さくもないということを自覚してください。

 ただ、そのことを頭で理解したとしても、おそらく苦しいものは苦しいでしょうね。頭でわかることと、その通りに生きられることとは別なので、私たちの悩みは尽きないのですから。

 誰でも、そうありたいと望む通りにふるまえたり、余分な感情に振り回されなければ傷つかなくて済むとは思いますが、はたして、そのことはいけないことでしょうか。 

 苦しみは、自分がそれを味わっている理由がわからないと、いっそう強く感じるものですが、もし、それも含めて、私たちは、それぞれが予定通りの体験をしているだけ…と考えてみたらどうなるでしょうか。

 私たちの存在する共通目的を、仮に「自分にも他人にも、愛を放つため」だとして、そのために人間として成長しようとしたら? きっと、ありとあらゆる感情を具体的に知ろうとするでしょう。だって、「愛を放つ」とは、心の痛みがわかるということだから、まず自分自身が痛みを体験する必要があるからです。

 私たちは、たえず対極の一方を知ることで、もう一方の存在を認識するようにできているんですね。どういうことかをいうと、「嫌い」という感情を味わわなければ、「好き」という感じも好きな人もわからないということです。

 では、その視点からもう一度自分たちのことを眺めてみましょう。

 例えば、孤独に代表される人との「分離感」は、「一体感」を味わうために前もって知っておく必要のあること。また、「コンプレックス」は、外側に意識が向いて他人と比較することで生まれる感情ですが、内側に意識を向けて「自分を認め愛するきっかけ」としては必要不可欠なものといえます。

 同様に、あなたの容姿や性格も、それがあるから「あなた」なんですね。そのひとつひとつを、「これを学ぶのに、これが最適」と選択した深い意図があって、あなたはそのままを備えて生きています。つまり、あなたの体験もあなたそのものも、何一つ不要なものはないということなんですね。

 だから、自分が味わっているさまざまな感情を、対極を知るための学びだと受け取ってみましょう。苦しいときほどささやかなことに感激したり、傷ついたときほど人のやさしさが見えたり…という体験をしながら、私たちは成長しているのです。

 実際に、一生そのままの感情なんていうものはなくて、あなたのエネルギーは、現実を受け入れた途端に変化します。別な表現をすると、物理的な環境は変わらなくても、とらえ方(精神的環境)が変われば、私たちはいくらでも幸福を味わえるようにできているということです。

 だったら、腹をすえてさっさと学ぶ方が、自分にとって幸福な環境を早く整えられますよね。その結果として、精神的に強くなった自分に出会えます。またそれが、本当のやさしさ、愛をつちかうということになるのだと思います。

 今あなたは、このプロセスの真っただ中にいるわけです。つらいトンネルを早く抜けるために、目先のことにばかり気をとられないで、自分にも他人にも否定的な発想を一端横に置いてみましょう。

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