ディクシャについて

　ディクシャを受ける人の方では何もする必要はありません。ただリラックスして座っているだけです。
でも、一つだけより高い効果を上げるためにできることがあります。

そのままの自分でいることです。

　●人間のつく嘘の90パーセントは自分に対する嘘です。
　●人間が自分に嘘をつく理由は現実から逃避したいからです。

そのままの自分を完全に受け入れることができる人は実は非常に稀なのです。

　●誰か他の人を理想としていますか。
　●過去に帰れたら違う人になれるようにやり直したいですか。
　●今の自分は理想的ではないが、それにはいろいろな事情があると、言い訳していますか。
　●未来の自分を思い描くと、今とは違う人物になっていますか。

　今まで「こうあるべき」という理想の人物になっていなかったのに、何故これからなれると思うのですか。出来たらとっくにやっていたでしょう。出来ないからやっていなかったのです。ではどこがどう変われば出来るようになるというのでしょうか。

　例を挙げます。これはインドでの研修の際に担当の講師の話を基にしています。
鉄板の上にいた虫が熱くなってきたので跳びあがって逃げようとしました。跳びあがった後で、着地点に真っ赤に焼けたフライパンがあるのが見えました。

　この虫はどうしたら良いですか。

？？？？？

　もうどうしようもないのです。空中で方向転換はできないのです。ある性癖ないし、性格を形成してしまった人間はそのままでは完全なる軌道修正はできません。誰もが小さな子供のころから家族を含めた社会全体の教育に条件付けされたままの軌道に乗って走っていくしかないのです。いかに自分が条件付けから逃れられずに生きているかは、いくら努力しても理想的な人間になれなかったという事実が裏付けています。自己逃避、自己欺瞞はその事実を見たくないからです。

　空中でフライパンを見た虫は「他の誰か」の手で助けてもらうしかないのです。

　ディクシャは、この「他の誰かの手」に相当します。
子供のころからの条件付けは脳の神経生理学的状態を構築してしまっています。一旦構築されてしまった神経回路を自分で壊して、作り変えることは出来ません。この回路の一部を一旦壊し、さらに、未発達の回路を新たに構築するために使われるのが、ディクシャ・エネルギーです。

　多くの場合一回では完全に改善できません。数回以上必要となるでしょう。そしてプロセスは残りの生涯続いていきます。

2005/01/13