最終回「祝2000年」

− A Peaceful Happy New Year ! −

 

 いよいよミレニアムの幕開けですね。みなさんは、どんな気持ちで真新しい年を迎えていますか?

 私は、"ミレニアム"という音の響きが好きです。"世紀末"という音の暗さと現実を、何とか吹き飛ばそうとする人々の願いが伝わってくるような気がします。人類の新たな進歩や希望の光をその響きに感じるのは、私だけでしょうか?

 20世紀の終焉には、きっといろいろなことが起きてくるでしょう。それらは、いい悪いではなく、私たち人類が叡智と共に本来の生き方を取り戻すプロセスを応援してくれるものになると信じます。

 何はともあれ、私たちが何に目覚め、何を築くのかという壮大なドラマが始まったのです。このドラマは、客席で他人事のように見物するわけにはいきません。ひとりひとりが主人公であり演出家なのですから―。

 昔から「備えあれば憂いなし」といいますが、この戒めの言葉は、あらゆる出来事に対する心の備えにも当てはまります。心の備えとは、"心力をつけること"です。世紀末のドラマは、心力がなければとてもじゃないけれど楽しめない…つらくなってしまうでしょうね。

 もともと人間には「体力」「知力」「心力」があって、3つのバランスが取れているのが健全な状態といえます。なのに、これまでの社会は知力をつけることばかりを重要視して、心力に意識を向けることを軽んじてきました。その結果、大人も子供もバランスをくずしストレスに喘いで社会は病んでしまったのです。

 では、心力とは?"何事にも負けない強い精神"と"自分と等しく他人を思いやる愛"を育む力です。だから、心力がある人とは"心が強くて広い人"のことです。

 私は、このシンプルなテーマを達成するのが人類の最終目的かもしれないとさえ思います。あなたも、他人から傷つけられることのない、まわりに振り回されない強い心と、他人のことも自分のことのように考えられる、慈愛深い広い心を持ちたくはありませんか?

 人々が幸福感を取り戻してこの殺伐とした社会を変えるためには、今ひとりひとりが心力を甦らせることが必要不可欠です。ただ、多くの現代人はその方法を見失ってしまい、まず自分が自分を愛することができなくなっています。それでは、愛ある家庭や職場、引いては社会が生まれていくはずがありません。

 心を強くするには、自分にこびりついた「劣等感」「比較競争の意識」「被害者意識」「人目を恐れる気持ち」を、「自信」「共存共創の意識」「自己責任の意識」「等身大で生きる姿勢」に転化することが。

 心を広くするには、「利己主義」や「失うことへの恐怖」を取って、他人を鏡としながら、「自分は何者かを見極める」「自分の存在価値に自らが目覚める」「自他不二を知る」ことが必要になってきます。

 でも、こんな語群をいくら頭に入れたところで腑に落ちませんよね。また、概念で人が救われることもありません。だから私は、少しでも触れ合うご縁のあった方のハートに届くように、今年もひとつずつ具体的に語り続け書き続けます。

『人類の心力の復活にかける!(駆ける&賭ける)』これが私の今年の抱負です。 

 その第一弾としてリクエストに応え、次回から"公開ねっとカウンセリング"を始めます。相談を寄せる人が、読む人たちの共通のテーマを映し出す貴重な鏡だと実感していただければ幸いです。

 みんなでもっと心力を付けて、人類の歴史に残るドラマチックな2000年を演出する醍醐味を、余裕で味わっていきましょうよ!

 



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