Vol.15

「毎日が誕生日」

Happy birthday to everyone everyday!

Vol.15「毎日が誕生日」

 

 私ごとですが、10月25日に誕生日を迎えます。なんと45回目の…これはその直前に書いています。

 誕生日は、占星術的には新しい周期に入るので、その前からとても感受性が高まり、落ち込みやすくなったり、また邪気が入り込み易くなるといいます。だから、西洋では友人たちがパーティを催し皆で守ってあげようというのが、そもそも誕生パーティの起こりだといわれています。

 私は思春期の頃は、どうして誕生日が近づくとメランコリックな気分に襲われるのだろうと不思議でした。だから、誕生日に友人が集まって盛り上げてくれるのも、晴れがましい主役気分でいるのも大歓迎でした。

 その後心理学を学んでからは、メランコリックになるのは、「誕生日は特別いい日でなくちゃいけない。その日は特別扱いされたい!」という自分の期待が強すぎて、「はたしてそうなるだろうか…ならなかったらどうしよう…」という不安からだったと分かりました。

 それから20年、今は毎日が誕生日です!

 自分で特別な日を作ると、そうでない日が普通かつまらなくなります。素晴らしい日はいつでも自分で作り出せる方がいいし、そうなら毎日が特別という方がいいですよね。ただ、誕生日は自分の人生の軌跡を思い出すスペシャルデイということはいえますが―。

 きっと私は、「よくやって来たね地球に…」と自分で自分を祝福して…でも、それ事態もいつもと変わらない"その日"を迎えることでしょう。

 ところで皆さんは、夜眠るときに、『これで今日という日が終わる…やれやれ』と、疲労感を従えて解放感にひたることってありませんか? 同じように朝、『また新しい1日が始まった…』と今更ながら新鮮に、あるいは憂鬱に感じて起きることがあるでしょう?

 私たちがどんな思いでいても、私たちに何が起ころうとも、太陽は日没を繰り返して毎日新しい朝を作ってくれています。

 それは同時に、通過した時間は再び戻っては来ないという意味でもありますよね。同じ日付が2日繰り返されることがないように、完全に同じ状態は2度と存在しません。今存在したものは次の瞬時に変わってしまいます。

 そう、たとえ目には見えなくても、私たちだって心身共に毎日生まれ変わっています。それを発達と呼ぼうが、老化と呼ぼうが、実は肉体も精神も瞬間ごとに変化を遂げているのです。

 私たちがその日という人生における瞬間を心から大切に生きることができたなら…毎日生まれ直している自分をもっと上手に受け入れることができたなら…。

 いやな思いを引きずることも、いつまでも後悔の念にさいなまれることも、逆に有頂天になって天狗になることもなく、今よりずっと穏やかに生きられると思いませんか?

 それにはいい方法があります。試しに、今日から寝る前に寝床の中の自分にこう言ってみてください。『今日の私ありがとう、おやすみなさい』って。その日の自分がどんな自分であったにせよ、今日の自分を作ってくれていた消え行く細胞たちに感謝してみましょう。

 そして朝、目が覚めたら、自分の細胞に声をかけてみてください。『今日生まれた私おはよう、どうぞよろしく!』と。思うだけでも結構です。不思議なことに、何だか元気が湧いてきて、今日の私と仲よくやっていこうという気になるものです。

 実は、これは自らを慈しんで愛を注ぐ行為なので、普段意識されていない細胞たちが、皆喜んで張り切っちゃうわけ。その結果、自分自身が活性化します。ぜひしばらく続けてみてください。

 そのうち、今は想像がつかないような発見がありますよ。ポジティブなエネルギーを体中から放っていると、同調してポジティブなことが引き寄せられてくるからです。

 それが、宇宙の仕組みだから…Happy birthday to everyone everyday!

 



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