Vol.7

 「"自然のゆらぎ"と仲良くしよう」

 

 あなたがとっても疲れたとき、夕日を見るといいですよ。

 あなたの心が淋しいと、真っ赤な夕日を見つめるだけで、じわ〜っと涙があふれてくるかもしれません。あなたが、日頃無理をしてがんばっていればいるほど、大きな反応があるでしょう。

 なぜなら、同じ太陽でも、夕日からは"癒し"の波動が最も強く出ているので、あなたが溜め込んだ心身の緊張をすうっとほぐしてくれるからです。

 私は、子どもの頃から真っ赤な夕日が大好きで、なぜそんなに引かれるのかと長い間不思議に思っていました。今思えば、たくさんストレスを抱えた子どもでしたから、癒されたくて本能的に夕日を求めたのかもしれませんね。

 それとは逆の話で、ここ一番と張りつめて仕事に全力を注いでいた友人が、「夕日はセンチメンタルな気分になるから嫌い」といったことがあって驚きました。

 でも、よくよく聞けば、彼女の体は伝えていたんですね。そんなにがんばらなくていい――あなたの心身はつらくて悲しんでますよって。彼女はそんなこと認めていられないから、嫌いという表現で一切を見ないようにしていたんです。

 ということで、あなたも日没直前の夕日を上手に活かしてください。なるべく何も考えないで、頭を空っぽにしてただじっと沈みゆく夕日を見つめます。夕日のバイブレーションを全身に浴びるつもりで一体になりましょう。

 心身は癒されれば穏やかになりますから、やさしさや大らかさが甦ってきて、そっと、本来のあなたに戻してくれるんですね。

 その反対に、活力を与えて元気にしてくれるのが朝日です。

 朝日の波動には、膨大な"活性化"のパワーが秘められています。山の上で拝むご来光に限らず、日の出を見たことがある人なら、きっと活性化される感じを経験したことがあると思います。

 これは、日が上がってしまってからでも、まだ見つめられるうちの太陽ならそのパワーはありますから、寝起きに窓を開けて朝日を体中に浴びるのはとても効果的です。心身を活性化してくれることに感謝しながらやってみましょう。

 もう一つ、月の存在を忘れてはいけませんよね。

 月は、ムーンパワーといって物質を浄化する波動が強いようです。昔から石の洗浄などに使われていますが、月光浴という言葉もあるくらいですから、日光浴と同じように大事にしたいものです。

 もしあなたが、頭痛や腹痛で困って眠れないような夜に月が出ていたら、じっと月を見つめて一体になってみてください。しばらくそうしていると、あなたの自然治癒力がパワーを取り戻すのを助けてくれて、いくらか痛みが和らいでくることでしょう。私は海外の旅行先で、その成果に救われた経験があります。 

 他に「○○浴」といえば、筆頭に上げられるのが森林浴ですが、大自然の"ゆらぎ"にチューニングすることは、私たちにとって本当に大切だと思います。

 都会暮らしの人は、このことを難しく感じるかもしれませんが、都会人にこそ必要なことは確かで、本当は難しいというより忘れているだけなのでしょう。

 大自然ばかりが自然ではなくて、太陽一つにでも、公園の植木一本にでも、町を吹き抜ける風にさえも、当たり前にある自然の"ゆらぎ"に感動できる自分をなくしたときは、あなた自身の心の危機です。

 とりあえずはCDでもいいじゃないですか。私は、ときどき波の音だけ、鳥の鳴き声だけの入ったCDを部屋に流します。そのまま横になって目を閉じてしばらくじっと聴き入ることもあります。

 文明の力を活用してのとりあえずの時間ですが、乾いた心に潤いが戻ってくるのを感じます。

 ところで、あなたの心は、今どのくらい乾いています?

 



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