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私は後がいいの
体操が苦手だった太母さん。
百メートル競争で校庭を二周することになりました。 先頭(?)を走っていた太母さんは「1」と書かれた旗を目指してゴールイン(?)。先生は違う違うと横に手を振りながら旗を渡してくれません。事情が全然飲み込めていない太母さんはどうしたのかしらと首をかしげて立ち尽くします。その隙に本当の一番だった子が旗を握りました。
それで、太母さんは仕方なく「2」の旗の方に行きます。また他の子がさっと取ってしまいました。「3」の旗ももう他の子が握っています。ウロウロしている太母さん。 その頃には事情が飲み込めていた太母さんは目を輝かせてニコニコしました。笑われているから恥ずかしいなどという感覚がないので、皆が楽しそうに笑っているのを見て嬉しかったのです。 ずっと後になって大人になった太母さんもやはり、笑われているから恥ずかしいと思ったこともなく、また自分がビリになると他の人が勝って喜ぶのでそれが嬉しくてニコニコしていました。 2002/10/30 |