天と点


 天という字も点という字も音読みすると「テン」だ。他にもないかなと見回すと、転と展というのもある。また英語でテンという発音の単語はtenつまり数字の10という意味になる。

 『10』という題の映画があった。ダッドリー・ムーア扮するドジな男がある日海岸で完璧な美女を見つけた。1から10までのスケールで点数をつけると10の美女という意味の題名らしい。実際ボー・デリックというその女優は完璧に綺麗だった。

 一体何の話だったっけ?

 ともかく天といえばこれも完璧な神さまというような存在を指している。全知全能の神が天だ。
この天という字は二つに分けると二と人になる。二人と読める。何故二人なのだろう。どんな二人なのだろう。神様にも男と女があって二人なのかな?そりゃそうだ。男神、女神という言葉があるくらいだから。ただし、神さまなら人間とは形状が少し違うのではないかと思う。何しろ体がないのだから。

 ギリシャ神話に出てくるような種類の神様なら体もありそうだけれど、そっちの神は数が多い。天の二人はどういう神だろう? 何をかくそう、これは二人で一体の神なのだ。天という字は一と大にもなる。大きな一つだ。二人は大きな一つなのだと書いてある。体があったら互いが邪魔で一体にはなれない。従って体はないということになる。

 これが点と同じ音なのだ。点の定義は位置があって質量がないもの、つまり面積も体積もないということだ。無いに等しいほど小さいのが点ということになる。天という広大無辺なものと最小のものとが同じ音なのだ。何故だろう。

 実は大は=小だからだ。無限大の天と無限小の点はどちらも無限なのだ。
奈良の奈と同じ理屈がここでも成り立っている。

 これも字とその字にくっついている音を検証した結果思い至ったことだ。ところで字には必ず音がくっついている。字を見ると同時に読み音を頭の中で発音しているのに気がつきませんか? 字と音は切っても切れない関係にあるのを知らない人が多い。音も字の意味と大いに関係があるのだが、でも続きはまたね。


2002/09/02