急ぐの?

 やっと涼しくなりました。7月頃はどうなることかとヘトヘトの思いでした。人間の体温は平均して36度C位です。気温が36度以上になってしまったら血液の温度を超えてしまうということです。その中で日常の活動をしなければ生活できないとしたら大変ですね。 インドで気温が40度の時に道端の木陰で寝ている人たちを見て『なるほど他に仕様もないな』と思いました。またハワイで現地の人たちが日本人観光客の半分くらいのスピードで働いているのを見ても納得しました。暑いところで速く動くと消耗が激しいので自然にそうなったのではないでしょうか。健康を害してまで急がなければならない生活を考えてみましょう。

 ある人が一日に100の仕事をする能力を持っていたとします。毎日毎日サボらずごまかさず真面目に働いてきちんと100の仕事をこなしています。さて、その人がそれだけの仕事をきちんとしているのを見た上司がもう20の仕事をその人に渡しました。120の仕事になってしまったわけです。

 どうしますか?
 キャパが100という能力いっぱいの仕事をしていたのですからあと20出来るはずはありません。

 選択肢は、

 1 手をぬいてごまかす。
 2 出来ないと言って断わる。

 選択肢1の場合はばれたら解雇される可能性があります。やめたほうが良いでしょう。2の場合は出来ないなら辞めて貰うと言われる可能性があります。でも出来ないと言って断わる場合はその代わりに与えられた100の仕事は真面目にきちんとやりますと誠意を持って言って理解してもらうことが可能です。急ぐとかえってミスをして100の能率が80にも70にもなってしまうかもしれませんからとも言えます。それを理解しない上司だったら転職するかそれより上の人に報告するかしかありません。ただし、上司から見てこの人が他の人に比べて能力が低い場合も考える必要があります。

 さてその場合、100の仕事能力をどうやって上げるかが課題です。急ぐとミスをして100にもならない可能性が大です。それが精一杯だったのですから。

 コツは急がないことです。ほんの少しだけ仕事のスピードを落とすつもりでやってみます。ほんの少しですよ。そうするとあることが起きると思います。心拍数が安定するのです。精神的にも少し余裕がでます。そこで、仕事の速い人の作業を観察すると要領が良いということに気づきます。どうして要領が良いのかをさらに観察して学びます。仕事の速い人の一つの特徴はスピードが安定していることです。自分のペースを作って余裕たっぷりに行っているのです。それ以上急いでもミスするだけだとわきまえているのでしょう。急がないということは具体的には以下のような結果になります。

 呼吸が少し深くなる。
 心拍数が下がり、しかも安定する。
 動作が呼吸に合っていてギクシャクしない。
 視野が広くなる。
 疲れ難くなるので翌日の仕事が楽になる。

 よかったら試してみてください。

2004/09/14