字分けをしてみよう
字分けをしてみよう

 奈良の奈という字を分けてみよう。
二つに分けると、
大という字と示すという字が入っていると分かる(シャレではない)。

 大、つまり大きいものを示すとは何だろう。大きいものの最たるものなら宇宙がある。宇宙のように広大なものがどういうものかを何を使って示そう。いろいろと方法はある。宇宙物理学なんていう新しい学術分野もある。宗教家や哲学者も「宇宙とは何ぞや」という模索を長年やってきている。ただし、何を勉強しているかで宇宙の呼び名が変わる。科学者にとっては宇宙だが、宗教家にとっては空(ソラと読まずクウと読む)だ。

 「大を示す」と書く「奈」という字を命波で検証しよう。三つに分けて見る。
大と=と小になる。=は数学記号ではイコール、つまり同じという意味だ。大と小は同じという意味を持つ三つの部分が奈という一つの字の中に含まれている。ではこの「奈」という字そのものはどういう意味か知っていますか? たいていの人は奈良の奈というくらいしか知らないと思う。かくいう私も少し前までそうだった。この字は中国で出来た漢字で、「何ぞや」という意味だそうだ。英語ではHowに相当する。「何故に」という意味のWhyに対しHowという疑問はそのものの仕組みはどうなっているのかという疑問である。Whyは哲学的疑問、Howは科学的疑問という人がある。

宇宙とは何ぞやという科学的疑問の答は、そう問いかけている字そのものを分解すれば、「大=小」と出てくるというのが命波の「字分け」という検証法である。次なる疑問は「大が小と同じになる条件はどういうものか?」である。有限のサイズだと大は小より大きい。無限大と無限小ならどちらも大きさを超越してしまうから比べることができなくなる。それなら同じと言ってもいいではないか。無限ということが「大=小」の成立条件なのだ。つまり宇宙は無限なのだ。

こうやって字を分解してみると実に面白い発見ができる。ただし、分けただけではすぐに答は出ない場合が多い。少し調べものをする必要がある。幸いこのエッセイを読んでいる人はインターネットという世界一大きい図書館を持っているのだから、宇宙だろうが文字の意味だろうがみんな調べられる。やってみますか?

2002/09/02